「ガルスパン」アイジー工業株式会社
ガルバ鋼板と断熱材をひとつにしたサンドイッチ構造の金属サイディング(外装材)。 金属だからできるクールなデザインと、上品で豊富なカラーラインナップで、洗練されたスタイリッシュな外観を創り上げる。
HEADベストセレクション賞選評
金属の波板は、その波のピッチ寸法とジョイント位置を合わせることによって、そもそもジョイントがあることを意識させないようにすることができるという大きな利点を持ち、建築家の構想したヴォリュームをひとつの大きな抽象的ヴォリュームとして表現する上で欠かせない材料のひとつである。アイジー工業のガルスパンは熱伝導率の高さという金属板の最大の欠点を断熱材の裏打ちという手法で解決し、高いデザイン性を維持しながら低コストで外壁に求められる性能のほとんどを満たしており、今後の外壁部材が進むべき方向を確実に示していると考えられる。(中村研一、中村研一建築研究所)
メーカーよりコメント
ガルスパン発売から10年の節目に、このような栄誉ある賞を頂きまして、誠にありがとうございます。2012年、ガルスパンは「ガルスパンNEO-J フッ素」に進化しました。フッ素塗装の優れた耐久性で長期にわたり美しい外観を保ちます。これからも皆様に満足していただけるよう邁進して参りますので、今後ともアイジー断熱サイディングを宜しくお願い致します。
HEAD会員建築家コメント
シンプルにシャープな外壁のための材料として、ゆがみなく、定尺が長いため、非常に使い勝手がよいと思う。 また標準の色彩も明確なモダニズムを基調としており選びやすく、現代において住宅外壁の定番となりうるだろう。 (加茂紀和子、みかんぐみ)
昨年竣工した神戸の家で使用した。近景ではシャープな凹凸による立体感、遠景ではフラット感により、建物の表情に変化が得られる。しかしその継ぎ目に金物が必要になると、とかく薄っぺらく安っぽく見えてしまうものだ。ガルスパンは折板の折り目方向のジョイントが重ねることにより目立たないのは当然のこととして、長手方向が6m(特注で8m)まであるので、たいがいの住宅の外壁は継ぎ目無しで納めることができる。断熱材が裏打ちされており、外断熱効果もある。また軽量なので既存の外壁に取り付けるカバー工法にも向いている。7~8階建てでタイルの剥落が問題になったビルがスマートに改修された事例もある。ただし塩害が強い場所ではメンテナンスに留意する必要がありそうだ。(渋田一彦、昌平坂建築研究所)
耐候性のあるガルバリウム折板とフェノールホームと組み合わせた商品。ピシッとした外観をつくることができる。準標準品で6000mmのものがあり、住宅だとジョイントがなくなるのがうれしい。(竹内昌義、みかんぐみ)